債券の種類及び概要

>>1.債券とは  >>2.債券の種類とそれぞれの概要  >>3.債券の発行形態  >>4.債券の償還  >>5.債券の決済制度

1.債券とは

一定期限(最終償還日)に元本を返済すること、それまでの期間、一定期日に、一定利率の利息を支払うことを約束した証券を債券という。国や地方公共団体等が発行する債券を公債、民間の企業が発行する債券を社債といい、これらを総称して債券という。

債券は、発行者が資金調達を目的として発行するもので、一種の借用証書である。しかし発行額が一定単位の額面額による多数の債券に分割され、均一の条件で、不特定多数の投資家に売捌かれること、また発行者には満期まで安定して資金を利用することが保証される一方、投資家には必要があれば何時でも保有債券の売却が可能である(ただし、売却価格は市場動向により変動する)等の点で、単なる借用証書とは異なっている。

ページTOP

2.債券の種類とそれぞれの概要

(1) 債券の分類

[1] 発行主体による分類

第1図 債券の種類

第1図 債券の種類

[2] 債券の形態による分類

利付債利息支払いのための利札(クーポン)がつけられている債券。
割引債額面額から利息相当額を差引いた価格で売出される債券。

[3] 発行方法による分類

公募債広く、不特定多数の投資家に対し、均一の条件で募集、売出される債券。
非公募債特定の関係者、縁故者を対象として発行される債券。縁故債ともいう。(縁故地方債については平成15年度より「銀行等引受債」と名称を変更)

[4] 担保の有無による分類

担保付債券 元利金の支払いを確実にするため、物的担保がつけられた債券(物上担保権付債券)。特別の法律により、発行者の財産から元利金が優先的に支払われることが保証されている債券(一般担保あるいはゼネラル・モーゲージ)も、一般に担保付債券として取り扱われている。

担保付債券元利金の支払いを確実にするため、物的担保がつけられた債券(物上担保権付債券)。特別の法律により、発行者の財産から元利金が優先的に支払われることが保証されている債券(一般担保あるいはゼネラル・モーゲージ)も、一般に担保付債券として取り扱われている。
保証付債券政府、銀行、親会社等が元利金の支払いを保証している債券。
無担保債券担保も保証もつけられていない債券。

(2)それぞれの債券の概要

[1] 国  債

国債は、発行根拠法からいって、財政法第4条ただし書に基づき、公共事業、出資金、貸付金の財源に充てるために発行される「建設国債」、歳入不足を補てんするため、年度毎の「特例法」等に基づき発行される「特例国債(赤字国債)」、国債の償還資金の調達を図るため、国債整理基金特別法第5条に基づき発行される「借換債」、また財政融資資金特別会計の財源のために、財政融資資金特別会計法に基づき発行される「財政融資資金特別会計国債(財投債)」に分けられる。

建設国債は、それによって取得された資産の耐用年数を平均60年として、実質的に60年で償還が終るように、満期到来時に、10/60相当額を現金償還し、残りの50/60相当額については「借換債」を発行することができるものとされている(60年償還ルール)。

これに対し、特例国債は、これまで赤字国債依存をできるだけ早く脱却する趣旨から、借換債の発行を認めず、満期に全額を現金償還することとされていた。しかし、財政事情の悪化のため、「昭和59年度財源確保法」により、これまで各年度の特例法で定めていた借換債の発行禁止条項を削除する改正が行われた。これにより、特例国債についても借換債を発行することができるようになった。またその償還についても、建設国債と同様に、60年償還ルールによることとなった。

国債は、期間により、超長期国債、長期国債、中期国債及び短期国債に分けられる。

早@長期国債及び超長期国債

現在、期間10年・15年(変動金利)・20年及び30年の利付国債が発行されており、その中でも10年を超える国債は超長期国債と呼ばれ、10年国債は長期国債(6年以上と考えられているが現在は発行されていない)と区別されている。

超長期国債は、昭和58年2月から、期間の多様化、満期構成の改善等を趣旨として、私募形式で発行されるようになったもので昭和61年度には20年もの国債がシ団引受方式により公募発行され、さらに昭和62年度からは公募入札発行方式が導入された。また、平成11年度から30年債、平成12年度から変動利付15年債が公募入札発行方式により発行されている。

期間10年の利付国債は、国債発行の中で中心的位置を占めるものである。従来、これはシ団引受方式によって発行されていたが、昭和62年11月に発行額の20%につき引受額入札が実施され、その後、平成17年4月には90%まで入札の割合が引き上げられ、競争的な要素が強められている。

また、平成16年10月からは「国債市場特別参加者制度(日本版プライマリーディーラー制度)」が導入された。この制度は、国債入札への積極的な参加など、国債管理政策上重要な責任を果たす一定の入札参加者に対して、国債発行当局が特別な資格を付与する制度である。国債市場特別参加者に対して発行予定額の一定割合以上の額の落札及び引受を行う落札責任や応札責任を課すことで、国債入札の透明性を高めるとともに、流動性の向上を目的としている。なお、シ団については、上記制度の導入に伴い、平成17年度末に廃止された。

また、投資家のニーズにより、また国債の効率性を高めるため、平成14年度から「利付債」の元本部分と金利部分を分離し、それぞれ独立した割引債(分離元本振替国債・分離利息振替国債、通称「ストリップス債」)として流通させることが可能となった。

さらに、平成15年度より、国債入札の円滑化を図るため、入札前取引制度が導入された。財務省より入札情報が発表された日から入札の日まで取引が行われる。なお、入札前取引と、入札から発行日までの取引をあわせて「WI(When Issue)取引」という。

秩@中期国債

2年から5年の国債を中期国債と呼んでいる。

中期利付国債は昭和53年6月に3年債が初めて発行された。その後、2年債、4年債、5年債が発行され、現在は2年、5年の利付債が発行されている。中期利付国債の創設と同時に発行条件に流通実勢が反映されやすい公募入札発行制度が導入され、償還期限多様化の前進のみならず、発行方式においても重大な変革をもたらした。

煤@物価連動国債

平成15年度から発行が開始されている。

物価連動国債は、表面利率そのものは固定だが、元本が物価指数に連動し、利払いや償還金額が変動する。物価指数は全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数)を適用しており、投資期間中のインフレリスクを回避するために有効な商品である。現在のところ、利子所得に対して源泉徴収が行なわれる主体は購入することが出来ない仕組みとなっている。

刀@個人向け国債

国債の個人保有を促進するために、購入者を個人に限定するとともに、最低購入単位を1万円に設定した国債であり、平成15年3月に10年満期の変動利付債が、平成18年1月には新たに5年満期の固定利付債が発行されている。

変動・10年の金利は、10年国債の金利を基準とした半年ごとの変動金利であり、具体的な利率は「基準金利(10年国債の金利)−0.80%」、また0.05%の最低利率が保証されている。さらには、購入から1年以上が経過すれば購入価格での売却が可能であり、実質的な元本保証がなされているといえる。

固定・5年の金利は、5年国債の金利水準を基に設定されている。また、中途換金のできない期間は原則2年間となっている。

煤@短期国債(割引短期国債(TB))

1985年以降、大量に発行された国債の償還に対応するため国債整理基金特別会計法が改正された。これにより、償還金を再吸収する手段として、また借換債の発行日を分散させる手段として、従来は中長期債で発行されていた借換債に、割引短期国債(TB)が導入された。

割引短期国債は、期限6ヵ月物と1年物がある。その取得は法人に限られており、個人投資家の購入は認められていない。 ※2009年2月から、政府短期証券と短期国債の、市場流通に際しての各称を統合し、国庫短期証券となった。

・ 政府短期証券(FB)

一般会計や特別会計の一時的な資金不足を補うために発行される債券。割引短期国債(TB)と同様の割引債で、償還期限は主に13週である。以前は財政法や各特別会計法に基づき、大蔵証券、外国為替資金証券、食糧証券が定率公募方式で発行されていたが、平成14年度に銘柄が統合され、政府短期証券という同一の銘柄として公募入札方式で発行されている。

※2009年2月から、政府短期証券と短期国債の、市場流通に際しての各称を統合し、国庫短期証券となった。

[2] 特 別 債

特別の法律により設立された公庫、公団、あるいは特殊会社といった法人がそれぞれの根拠法にもとづいて発行する債券。このうち、元利金の支払いについて政府が保証しているものを政府保証債という。

政府保証債の発行に関しては法律上の根拠が必要であり、現在、32の機関においてそれぞれの設置法に債券発行の規定とともに政府保証の規定が明記されている。また、各機関別の発行限度額については毎年度一般会計予算の予算総則で定められ、国会議決を経なければならない。

政府保証のない政府関係機関債(非政府保証債)は、発行者との特殊な関係にもとづいて関係者に引受けてもらういわゆる縁故債である。また財投改革(財政投融資制度の見直しの中で)財投規模の拡大、特殊法人に事業の肥大化など問題が大きくなり、結果平成12年5月財政投融資制度を抜本的に見直す財投改革関連法が成立し、平成13年4月から制度が始まった。この改革により資金運用部は廃止になった。主な改革等は、郵便貯金等は資金運用部への全額預託義務の廃止、自主運用を行なう。特殊法人等は、財投機関債や財投債などの発行により市場で一括して調達するというものである。しかし、郵貯資金、年金資金の全額自主運用については、平成13年より7年間は財投債の引受を義務づけるという経過措置を設けられている。

[3] 財投機関債・財投債

財投機関たる特殊法人が政府保証を受けずに、自らに信用力によって個別に金融市場で発行する財投機関債に対し、財投機関が必要とする資金を財政融資資金特別会計が金融市場から一括して調達するために発行する財投債という。財投債に関して政府の信用で必要額だけ低コストで調達し、政策判断にあわせた配分が可能になっている。平成13年9月にはじめてコーポレート型の財投機関債が発行された。

[4] 地 方 債

[5] 普通社債

民間の事業会社が商法等にもとづき発行する債券で、慣行的に、電力会社(10社)が発行するものを電力債、それ以外の会社が発行するものを一般事業債と呼んでいる。日本放送協会が発行する放送債と帝都高速度交通営団が発行する東京交通債は、厳密にいえば政府関係機関債であるが、慣行上、事業債として扱われており、また、昭和60年4月1日より民営化されたNTTの発行する社債、JR各社・JTの発行する社債も事業債に分類されている。また、平成11年10月より普通銀行の社債が発行されている。

従来、事業債には原則として物的担保をつけるという、いわゆる有担保原則が昭和初年度以来確立していた。しかし近年、国際化の進展等から徐々に緩和され、現在では無担保社債の発行が認められている。

また、社債の発行限度については、旧商法 297条で貸借対照表の純資産額を限度とする旨定められていたが、社債発行限度暫定措置法という特別法により、この限度の2倍まで発行可能であった(ただし、商法の定める限度を超える分は、一般の無担保社債以外、つまり担保付社債、転換社債か、外国で発行する無担保社債でなければならない)。しかし、平成5年6月の商法改正において、この社債の発行限度に関する規制は、社債発行限度暫定措置法も含め、撤廃された。

[6] 新株予約権付社債(転換社債、新株引受権付社債)

「新株予約権」とは、これを有する新株予約権者が発行会社に対してこれを行使した時、当該会社の株式の譲渡を、@発行後の一定期間内であれば、A一定の価格で(行使価格)、B一定の株数(行使株数)、受けることができる権利のことである。

「新株予約権付社債」とは、この新株予約権が付された社債で、「発行時は普通社債の形式をとるが、請求により予め定められた条件で当該会社の株式に転換あるいは新規取得する権利の付いた社債」と定義される。新株予約権または社債が消滅した場合を除き、新株予約権の分離譲渡はできない。

この「新株予約権付社債」は、従来「転換社債」と「新株引受権付社債(ワラント付社債)」に区分されていた。区分は、権利行使に伴う株式取得時の代金払込み方法の違いによって分けられている。転換社債の場合は、転換権を行使することで社債が株式に転換され社債権は消滅するが、新株引受権付社債の場合は、新株の取得にあたり別途代金を払込むため、社債権は普通社債としてそのまま残るという違いがある。

2001年度の商法改正により、従来の「転換社債」及び「新株引受権付社債(非分離型)」が法律上「新株予約権付社債」として一本化されたが、それぞれの仕組みに変更があったわけではなく、証券業界においては、従来の転換社債について「転換社債型新株予約権付社債」という名称を統一的に使用することとされており、従来通りの「転換社債」という呼称も通常使用されている。

なお、「新株引受権付社債(分離型)」(社債部分と新株引受権が分離でき、別々に譲渡可能な形式の債券)については、社債券と新株予約権証券(ワラント)の同時発行という位置付けとなったため、新株予約権付社債には含まれない。

[7] 金 融 債

金融機関がそれぞれの根拠法に基づいて発行する債券。長期信用銀行法に基づいて新生銀行、あおぞら銀行、及び金融機関の合併及び転換に関する法律に基づいてみずほ銀行が発行する債券、及び農林中央金庫、商工組合中央金庫及び信用中央金庫が発行する債券とあわせて金融債と総称している。

また、これら金融債は、特別法で発行を認められた金融機関の債券であるため、信用力は高い。このため、金融債については事業債と異なり、発行を円滑にするため以下のような特別の規定が設けられている。

  • 早@資本及び準備金の合計金額の30倍(長期信用銀行法8条)あるいは10倍(外国為替銀行法第9条の2)に相当する金額を限度として債券を発行することができる。

  • 秩@商法第 298条(社債再発行の制限)の適用がなく、先に募集した債券が全額払込完了していなくても、新たに債券を募集することができる(長期信用銀行法第10条等)。

  • 刀@証取法上の募集又は売り出しに関する届出を免除されており、発行にあたっては、それぞれの根拠法に基づいて、その都度発行予定額や発行条件等を主務大臣に届け出ればよい(長期信用銀行法第10条等)。

[8] 円建外債

外国政府、国際機関、外国企業などの海外の発行体(海外に設立されたSPC、ペーパーカンパニーを含む)が日本国内で円貨建により発行・募集する債券。サムライ債とも呼ばれる。昭和45年12月のアジア開銀債を第1号として、多くの国や政府関係機関、国際機関等が円建外債を発行している。民間企業では、昭和54年3月、シアーズ・ローバック社がはじめて無担保円建外債を発行した。

なお、世銀等が日本国内でドル建債を発行する事例も現われており、これはショーグン・ボンドと呼ばれている。

また居住者、非居住者が海外で円建に発行する債券は殆んどがユーロ市場で発行されることからユーロ円債と呼ばれている。

(3)債券発行市場の金利

現在わが国で発行されている債券は、国債、政府保証債、地方債、金融債、普通社債等がある。こうした債券のそれぞれについて、発行市場における発行条件ないし応募者利回りと、既発債の流通市場における流通利回りとがある。

発行市場における発行条件は、債券それぞれの償還の確実性と流動性(期間、換金性等)の違いにより若干の格差が生じる。本来、こうした発行条件は流通市場の現況に応じて弾力的に決定されるのが望ましいとされている。

[1] 国債の利回り

国債の発行条件は、「国債ニ関スル法律」「国債規則」「国債の発行等に関する省令」等にもとづいて、発行の都度定められ告示することとされている。しかし実際には、国債の種類により発行条件の決定方法に若干の差異がみられる。中期割引国債の場合には、あらかじめ当局からの打診を受けて引受シンジケート団内部で検討を行った後、国債発行世話人会で決定するという形をとっているが、超長期国債や中期利付国債については、公募入札方式とされているため、発行条件はその都度異なる。また、短期国債については、定率公募方式とされており、事前に割引率が定められ公募発行されている。

長期国債は、平成2年10月より発行額の60%部分をシンジケート団メンバーにより価格競争入札を行い、残る40%部分については、価格競争入札の平均落札価格にて、固定シェアに応じて配分する方式がとられており、このことにより発行条件に市場実勢が反映するようになった。

中期割引国債については、5年物の利付金融債の金利等を参考として、それより若干低めのレートが設定されている。

[2] その他の債券の利回り

政府保証債、地方債、金融債、普通社債等の債券の発行条件については、それぞれの起債関係者間の交渉で条件が決定されている。

早@政府保証債

政府保証債は、その発行体が公社・公団等の政府関係機関であり、その元利金支払に対して政府保証が付せられていること等から、他の債券以上に高い流動性が与えられ、国債に次ぐ信用力を有するものとしての位置付けがなされている。

このため、政府保証債の発行条件は、長期金利体系のなかで他の債券の発行条件とのバランスを考慮したうえで決定されている。

政府保証債の発行については、発行の都度、発行額・発行条件等について主務大臣の認可が必要とされ、また主務大臣は認可に際して財務大臣と協議することとされている。(実際には、財務大臣、主務大臣が引受シンジケート団と協議して各銘柄を通じ同一の条件により認可がなされる。)

秩@地 方 債

地方債の発行に際しては、起債の目的、限度額、起債の方法、利率及び償還方法を予算で定め、総務大臣又は都道府県知事に協議しなければならない。(地方自治法第 230条)。その際、利回り等の発行条件については従来から金利体系に即した形で決定されてきた。

しかし最近は、市場の実勢を反映する形で発行条件が決定されるという傾向になってきている。

地方債(民間資金)には、市場公募地方債、共同発行市場公募地方債、住民参加型ミニ市場公募債及び銀行等引受債とがある。

市場公募地方債については、従来の統一条件決定方式を変更し、平成14年度より「東京都債」と「その他団体債」といういわゆる「2テーブル方式」が導入され、さらに平成16年度より「横浜市債」も「東京都債」同様、個別に発行条件を決定(決定日も異なる)することになった。また、その他団体については、基本的に、従前の統一条件決定方式となっている。

共同発行市場公募地方債は、地方分権や財投改革の進展に伴い、市場原理に即した民間資金の安定的な調達を目的とし、市場公募地方債発行27団体が連盟で連帯債務を負う方式によって、平成15年4月から毎月の発行が開始された。その後、参加団体数は拡大し、平成29年度は公募団体55団体のうち36団体が参加している。

住民参加型ミニ市場公募債は、住民の行政への参加意識の高揚の推進を図るととともに、地方債の個人消化及び公募化を通じて地方公共団体の資金調達手法の多様化を図るものであり、平成14年3月より取り組まれている。

これに対して、地方公共団体の指定金融機関が中心となって引き受けられている銀行等引受債については、発行体と金融機関との間の個別交渉により条件が決定されているが、近年入札方式を採用する団体など、調達形態も多様化してきている。

刀@普通社債

普通社債は、民間事業会社が発行する債券で、その発行条件は、現在主に以下の2通りの方式により行われている。

a.プロポーザル方式

発行会社は、引受証券会社から個別に発行条件等の提示を受け、その他の事情等を勘案し、発行体としての総合的判断にもとづき主幹事証券会社を決定する。発行会社と主幹事証券会社は協議の上、具体的な発行条件の決定、幹事・引受団の組成を行う。この場合幹事及び引受団体各社は、自らの判断により幹事・引受団への参加を辞退することができる。

このプロポーザル方式は、昭和62年5月に発行されたNTT(日本電信電話株式会社)債を第1号として導入された。その後、プロポーザル方式の適用範囲は電力債等一般担保銘柄に拡大され、63年4月からは公募適格会社全社に拡大、発行企業に有利にはたらく一方で、証券会社間での幹事獲得をめぐる競争が激化し、市場の実勢とはかけ離れた、発行者に有利な条件を持ち込んだりする結果となった。このため平成3年12月に安定消化を目指し、事前に需要予測をヒアリングして条件設定を行う「均一価格販売方式」が導入され、現在ではこれが一般的になっている。

b.均一価格販売方式(FPR)

国内公募普通社債における均一価格販売方式は、平成3年12月に導入された。この発行方式は、米国債券市場において伝統的に行われており、最近ではユーロ市場においても主流になっている。

均一価格販売方式の一番の特徴は、その名のとおり募集期間中は、販売価格が発行価格で固定され、いわゆるレス販売は認められていないことである。発行条件は幹事団等により投資家需要を参考に決定され、また、各引受会社の販売希望額を考慮したうえで主幹事会社が販売分担額を決定するために、販売分担額と引受責任額が必ずしも一致するわけではない。この点から各引受会社の販売力に応じて販売がなされるため、債券の値崩れ防止効果を持つといえる。その他の特徴としては、引受手数料がプロポーザル方式よりも低く押さえられていること、募集期間中は、販売に専念するためにマーケットメイクは募集期間終了後に行われること、等があげられる。

また、より迅速、円滑な流通取引への移行を目指し、募集総額が発行総額に達し、販売が終了したと主幹事が確認した後は、均一価格リリース宣言を行うことにより、均一価格以外の価格で売買が可能となる均一価格リリース方式も導入された。

煤@金 融 債

金融債には、利付債と割引債とがあり、発行金融機関が直接条件を決定して発行しているが、実際には事前に日本銀行、財務省と連絡をとり、その意見を聞いたうえで決定する慣行となっている。

ページTOP

3.債券の発行形態

(1) 発行形態の区分

債券の発行形態は、不特定多数の投資家を対象とするか、特定の投資家を対象とするかで、公募と非公募に区分される。また、そのおのおのについて、発行者が自ら発行手続募集を行うか、第三者に仲介させるかにより、直接発行と間接発行とに分けられる。

直接発行

委託募集

公 募

間接発行

引受募集

(請負募集)

総額引受

直接発行

非公募

間接発行

[1] 直接発行

発行者が自ら発行手続・募集を行う方法である。仲介機関に手数料を払う必要がないものの、多数の投資家に大量の債券をさばくには専門的な知識や広汎な販売組織を必要とするので、一般的な方法とはなっていない(利付金融債、非公募の政府機関債などで利用されている)。

[2] 間接発行

発行者が仲介者を通じて広く投資家を募る方法である。証券市場の専門家である証券会社等の募集力、信用力を活用できることが利点である。

早@委託募集

発行者が他の会社に募集を委託する方法。受託会社は必要な事務手続や募集行為を行うが、応募額が社債総額に達しないときは応募不足額を引き受ける責任がないため、債券が成立しないという危険がある。したがって、実際にはほとんどのものが、次の引受募集の形で行われている。

秩@引受募集

発行者が引受会社と、募集取扱い並びに残額引受の契約を結び、募集を委託するとともに、募集額が発行総額に満たない場合には、残額を引受会社に引き取らせて債券を成立させる方法である。これにより、債券不成立の危険が避けられ、発行者は確実に資金調達を行うことができる。シ団引受による公共債はこの形式により発行される。

刀@総額引受

発行者が特定者(証券会社、銀行等)と契約して、発行総額を一括して引受けさせる方法。銀行等引受債の引受けにこの例が多い。

[3] 売出発行

発行総額をあらかじめ確定せず、一定の売出し期間を設けてその間に販売できた額をもって発行額とする方式である。金融債はこの方法により発行することが認められているが、商法には売出発行についての規定はなく通常の社債はこの方法によることはできない。

(2) 債券発行の仲介機関

債券発行の当事者は、基本的には発行者(資金需要者)と投資家(資金供給者)であるが、前記のとおり直接発行はまれであり、ほとんどの債券は委託募集、引受募集の組合せの形で発行されており、債券市場の専門家である引受会社及び受託会社が、発行者と投資家の間に立って発行に関する種々の仕事を行っている。

[1] 引受会社の役割

引受会社は、募集又は売出しを目的として債券を引受け、募集額が発行額に達しないときは、残額を自ら背負い込んで債券の発行を確実に成立させるという役割を果たしている。

引受会社になるのは証券会社や銀行であるが、証券取引法第65条の規定により、銀行は公共債以外の債券の引受業務を禁止されている。したがって、公募の事業債、転換社債、円建外債等公共債以外の債券については、証券会社だけが引受業務を行っている。

なお、平成5年4月に施行された「金融制度及び証券取引制度の改革のための関係法律の整備等に関する法律」により、銀行の証券子会社による上記公募事業債、転換社債、円建外債等の引受も可能となった。

[2] 受託会社の役割

受託会社には二通りの意味がある。一つは、募集の受託会社であり、他の一つは、担保附社債信託法上の受託会社で、担保の受託会社と呼ばれる。

早@募集の受託会社は、発行者からの受託を受けて、請契約書、申込書等の作成、払込金の授受、券面の調整、社債原簿の作成、償還金や利子の支払等、募集に関する事務を行う。旧商法では、さらに募集の受託会社は、社債券者のために、社債の償還を受けるのに必要な一切の裁判上、裁判外の行為を行う権限を与えられていたが、平成5年改正商法において「社債管理会社」がこれを行うものとした。

なお、募集の受託会社は、平成5年商法改正によりその規定が取り除かれたことから資格に制限はなくなった(証券会社等も参入できるようになった)が、実際には銀行と信託銀行以外が行っている例はまだない。社債管理会社は、銀行・信託銀行又は担保附社債信託法第5条の免許を受けた会社がなることができる。(商法297条12)。

秩@担保の受託会社は、社債に担保を付ける場合、発行者と信託契約を結び、社債総額について社債券者のために担保権を信託的に取得し、担保物件の管理や必要に応じ、担保権の実行の任に当るものである。

(3) 国債の発行方法

国債の発行方法には、@シ団引受、A公募入札、B財政融資資金などの政府関係機関による引受、C私募の4つがある。

そのほかに、日銀による引受があるが、日銀による国債引受は、インフレの原因となるおそれがあることから、財政法第5条によって原則として禁止されている。ただし、公開市場操作によって市場から購入した国債が償還期を迎えた場合、これに対応する借換債を日銀が引き受けることはインフレの危険がないため、例外的な措置として認められている。

[1] シ団引受

早@シ団引受の機構

シ団引受とは、複数の引受業者から構成される証券取引を目的とした団体である引受シンジケート団(引受シ団)が日銀(国の委託を受けて国債に関する事務を取り扱う)との間に、募集取扱及び残額引受契約を締結し、一般の投資家の応募を募り、応募額が発行額に満たないときはその残額を分担して引き受ける(残額引受)発行方式のことである。シ団引受は発行予定総額の全額の発行を保証する機能があるため、国債発行の中心的な方法となっており、10年長期国債の市中消化はこの方式で行われている。

国債引受シ団は、都長銀並びに外国銀行、地銀、信託、第二地銀、信用金庫、信用組合、労働金庫、農林中央金庫、農業協同組合等、商工組合中央金庫、生保、損保及び証券会社で構成される。国債引受シ団のメンバーである各業態の代表等32社(行)が、発行ごとに開かれる国債発行世話人懇談会(世話懇)を通じて、発行条件などについて協議を行い、日銀と引受契約を締結する。さらに、引受シ団内では引受団契約・覚書を締結し、各メンバーの引受額、残額引受の方法、手数料分配の方法などが定められる。

また、証券会社は、幹事8社が中心となる国債引受証券団や国債委託販売団を組成し、国債の販売に努めている。

秩@発行日程

月々の発行額及び発行条件については、毎月の20日頃から引受シ団が、引受シ団代表(全国銀行協会の会長行が務めることになっている)を通じて発行当局と協議を開始する。シ団内では、クーポン・発行量の適性について部長級世話人懇談会を開き、発行条件が妥当かどうかを話し合う。

《国債発行の日程》

前月20日前後  当局が発行条件についてシ団と交渉を開始

(X−7)

発行量ヒアリング

(X−3)

クーポン・発行量の発行量(発行量については確認)ヒアリング

(X−2)

条件提示(クーポン・発行量)

部長級世話人懇談会

入札〆切

落札結果発表

条件提示(クーポン・発行量・募集価格など)

(X)

募集開始日

(Y−4)

募集最終日

当月20日前後(Y)払込期日

※なお、日程によっては、募集開始が(X−1)日からとなる場合がある。

[2] 公募入札

公募入札とは、いわゆる競争入札のことで、多数の購入希望者(応募者)から希望する発行条件と購入額を提示(入札)させ、その応募(入札)状況にもとづいて発行条件と発行額を決める方式である。

わが国の国債発行においては、昭和53年6月の中期国債の創設と同時に公募入札制度が導入された。さらに、昭和62年8月に超長期国債(20年)の発行が公募入札制に移行され、また10年長期国債についても平成元年4月より、発行額の40%について価格競争入札が導入された(平成17年4月より90%に)。割引国債についても平成12年11月の3年債の発行開始から価格競争入札方式に移行し、市場性国債の発行はほぼ全面的に入札発行となった。

公募入札には次の3つの方式があるが、現状コンベンショナル方式が主流であるが30年超長期国債、15年変動利付国債の入札において、ダッチ方式が採用されている。

早@価格競争入札コンベンショナル方式

発行者があらかじめクーポン(表面利率)を決定しておいて、入札参加者から価格による入札申込みを受ける。申込みを受けた価格(応募価格)の高いものから順次割り当てていき、発行予定額に達するまでが募入(落札)とされる。ある応募価格で全額募入とすると発行予定額を大幅に超過するような場合には、その一部を募入とし、按分計算によって各入札者ごとの落札額が計算されることがある。

秩@イールド競争入札ダッチ方式

あらかじめクーポンは掲示されず、入札参加者は利回りによる入札申込みを行う。申込みを受けた利回りの低いものから順次割り当てていき、発行予定額に達するまで募入(落札)とされる。ある応募利回りで全額募入とすると発行予定額を大幅に超過するような場合、按分計算によって募入(落札)額が決定される。ただし、コンベンショナル方式と異なり、クーポン及び発行価格は募入最高利回りを基準として決定されるので、各落札者は自らの入札利回りにかかわらず、単一の発行条件で債券を取得することになる。

刀@定率公募方式

発行価格あるいは利回りについて競争を行わない入札方式である。表面利率および発行価格を定めて希望額を入札させ、応募額を発行予定額をもって案分により割当て、発行を行う方式である。昭和57年11月に中期国債の競争入札を補完するという観点から導入されたが、平成10年度からは価格競争入札と同時に非競争入札が行われることとなった。また昭和62年11月から平成元年3月までは、長期国債発行方法としても一部導入された。

[3] 私  募

私募とは、国(日銀)と投資家が直接に折衝して条件交渉及び発行事務を進め、発行を行う方法であり、直接発行に区分される。シ団引受及び公募入札が不特定多数を対象としていることから「公募」と呼ばれるのに対し区別している。

私募方式は、内外金融機関に対する中期国債の発行や、昭和58年から昭和60年にかけて行われた信託銀行等に対する15年変動利付国債の発行に関して用いられた

第2図 国債引受機構

第1図 債券の種類

(4) 地方債の発行方法

銀行等引受債の引受機構は発行体によってまちまちであるが、一般的に発行額の小さいものは、各地方公共団体の指定金融機関によって引き受けられるケースが多く、発行額の大きい銀行等引受債は、金融機関のみによる引受シ団が組成されている。

公募地方債については、証券会社と金融機関とで各発行体ごとに引受シ団が組成され、発行体との間で引受並びに募集取扱契約を締結する。また、発行体は受託会社と募集委託契約を結ぶ。

公募地方債は、従来シ団メンバーのうち証券会社だけが募集の取扱いを行っていたが、昭和58年4月の窓販開始以降、銀行等金融機関も募集の取扱いを行うようになった。募集の取扱いで残額が生じた場合は証券会社と金融機関はこれを引き受ける。また、引受シ団に加入していない証券会社も、シ団メンバーである証券会社から一定部分の提供を受け、販売を行っている。

発行日程については、国債の発行条件の決着を受けて、当局(総務省)とシ団との間で、発行条件についての交渉が行われる。国債の落札結果発表日の翌日に発行条件が掲示される。各月の発行団体、発行額、発行条件が条件提示日に行われるシ団連絡会議において了承されると、通常同日募集開始、20日頃申込期日、25日頃払込期日となる。

(5)政府保証債の発行方法

従来の公営企業金融公庫を中心とした政府保証債についても、地方債と同様に、証券会社と金融機関とで、発行体ごとに引受シ団が組成され、発行体との間で、引受並びに募集取扱契約を締結する。また、発行体が受託会社と募集委託契約を結ぶことや残額引受方式、シ団メンバー以外の証券会社による販売も地方債と同様である。

条件交渉などの日程は地方債とほぼ同じであり、発行月(月初)に開催されるシ団会議で発行銘柄、発行額、発行条件が確認された後、同日に募集開始となり、申込期日は20日、払込期日は25日となるのが一般的である。

第3図 公募地方債引受機構(平成15年9月現在)

第1図 債券の種類

第4図 政府保証債引受機構

第1図 債券の種類

 発行条件

発行条件とは、新たに発行される債券につけられた利率(クーポンレート)、発行価格、償還期限のほか、元利金の支払時期、方法、償還の方法等の諸条件である。

利率、発行価格及び償還期限の三つの要素の組合せにより、応募者利回り(投資家がその債券を最終償還期限まで保有した場合の利回り)が決まってくる。投資家はいろいろな債券について、利率、償還期限、応募者利回り等を検討して投資判断を行っている。

一方、発行者にとっては、上記の応募者利回りのほか、発行に要する手数料や諸費用及び償還までに要する期中費用等を加えて、発行者利回りが決まってくる。これは発行者の資金調達コストである。

発行条件はその債券の投資魅力、商品性の基本であるから、発行、消化が円滑に行われるためには、発行条件の設定が適正でなければならない。適正な発行条件とは、流通市場で売買されている同種の既発債の市場利回り(市場実勢)に即したものであることである。

 

年利率 +〈償還価格−発行価格〉/年限
応募者利回り
発行価格

 

年利率+(当初費用+期中費用)/平均償還年限
発行者利回り
発行価格−当初費用

ページTOP

4.債券の償還

償還方法の区分

債券は最終償還日(満期)までに必ず元本を返済しなければならない。国債、政府保証債、公募地方債、利付金融債は満期到来時に元本を一括して償還するもの(満期一括償還)が多く、その他の債券は途中で定期的に一部を償還するもの(途中償還、期限前償還)が多い。

途中償還制度は、計画的に一部償還を行うことにより、債券の満期償還の確実性を高めることを趣旨とするものであり、わが国では、昭和初期以来、有担保原則と並んで、社債に関する投資者保護のための柱とされてきたものである。

 

第5図 債券の償還方法

〔償還価格〕 

満期償還

(額    面)

 

買入消却

(市場価格)

途中償還
(期限前減債)

定時償還

買入消却   (市場価格)

任意償還

一部繰上げ償還 (任意償還価格)

(繰上げ償還)

全部繰上げ償還 (任意償還価格)

 買入消却

買入消却は、発行者が自分の発行した債券を市場を通して債券保有者から市場価格で買取り減債にあてる方法である。市場価格で買取るため、時価が額面額を下回っているときは発行者にとって有利な減債ができる。反面、時価が額面額を上回っているときは不利となる。

 定時償還

定時償還は一定の据置期間経過後、一定の期日(利払日ごと)に、一定額以上の金額を、買入消却の方法により減債することである。前記のとおり、わが国においては、過去、国債、金融債を除き、ほとんどすべての公募債券に定時償還制度がとられ、投資者保護のための柱とされてきたが、現在では、発行者利回りの引下げ、国際化への対応といった見地から普通社債について満期一括償還制度が主流となっている。また、政府保証債については昭和62年度から、公募地方債についても平成4年度から、満期一括償還制度が導入された。

 任意償還

任意償還は一定の据置期間経過後、発行者が任意に全部又は一部を繰上げて償還することであり、繰上償還ともいう。

任意償還の場合の償還価格は、額面の場合と、一定のプレミアムをつけた場合(普通社債、円建外債等)とがある。プレミアムのつけ方は任意償還時期に応じ異なっているのが通常である。

ページTOP

5.債券の決済制度

 決済制度変更の概要

平成15年1月に統一的な証券決済法制の整備を目的とした「証券市場整備法」が施行された。地方債、社債等の一般債に関して、国債等と共通のペーパレス証券決済法制として「社債等の振替に関する法律(社債等振替法)」が改正施行され、現在の社債等登録法の廃止が決定された。

これにより、平成18年1月から、社債等登録法が廃止の予定である平成20年1月までに、既発の地方債、社債等の一般債に関しては順次、社債等振替法に基づく、振替債へと移行の予定である。

 社債振替法の基本的内容

[1] 完全ペーパレス化の実現

社債権者に券面の交付請求権を原則認めない、すなわち証券の発行を前提としないことから発行者の発行コスト軽減が期待できる。

[2] 残高管理による振替制度

発行、流通、償還に係る処理について振替機関を軸として金融機関・証券会社等の口座管理機関の備える振替口座簿における数量の増減記録により行う。これまで 150もの登録機関に分散し、記番号や券種管理といった煩雑な事務処理を伴ってきた登録制度に比べ、流通性向上に寄与できる。

[3] 多階段の階層構造

投資家の権利を記録する口座管理機関について制度への参加形態の弾力化や国際的な連携を想定し、階層構造の多段階化を可能とする。

[4] 決済ファイナリティの確保と投資家保護

取引の安全性の観点から口座薄の記録について善意取得を認めるとともに、電子的記録が権利保全の全てであるため、万一の誤記録に対する処理やリスクの遮断等を規定し、さらに口座管理機関等のデフォルトが重なるという最悪の事態が生じた場合の投資家保護対策として加入者保護信託制度を導入。

 取扱い対象及び取扱い用件

[1] 取扱い対象護

・社債

・地方債

・投資信託及び投資法人に関する法律に規定する投資法人債

・保険業法に規定する相互会社の社債

・資産流動化に関する法律に規定する特定社債

・特別の法律により法人の発行する債券に表示されるべき権利

・外国又は外国法人の発行する債券に表示されるべき権利

[2] 取扱い用件

・発行額が 1,000万円以上であること

・各社債の金額が均一かつ 1,000円以上 1,000円単位で設定されていること

・証券保管振替機構の定める通貨であること

・償還方法については満期一括償還又は証券保管振替機構の定める方法(定時に各口座に残高に対して均等に償還されるもの、繰上償還、買入消却のいずれか)に準拠していること

ページTOP